ブルーベリーに豊富なアントシアニンが認知機能に与える影響は、ここ10年で急速に研究が進んでいます。この記事では、ヒト介入試験の知見を中心に解説します。
アントシアニンとは
アントシアニンはフラボノイドの一種で、赤・青・紫色の果実・野菜に多く含まれます。ブルーベリーはデルフィニジン・シアニジン・ペオニジンなど複数種のアントシアニンを含みます。
血液脳関門の通過と脳内動態
一部のアントシアニン代謝物は血液脳関門を通過し、脳内に到達することが動物実験および少数のヒト研究で示されています。海馬や前頭前皮質など、記憶・認知に関わる領域への蓄積が報告されています。
ヒト介入試験の知見
高齢者を対象とした研究
軽度認知障害(MCI)を持つ高齢者を対象とした12週間のブルーベリー摂取試験(凍結乾燥パウダー使用)では、記憶課題のパフォーマンスおよびfMRIで測定した脳活性化パターンに有意な改善が認められたとする報告があります(Devore et al. の知見を含む複数の研究)。
若年成人を対象とした急性効果研究
若年成人でもブルーベリー飲料摂取後2〜5時間の認知機能テストで、特定の実行機能・注意機能の向上が示された研究があります。ただし効果の大きさは小さく、再現性の確認が続いています。
📌 まとめ
- アントシアニン代謝物の一部は血液脳関門を通過し、脳内に到達する
- 高齢者・MCI患者を対象とした介入試験で記憶機能への効果が報告されている
- 若年者での急性効果も示されているが、効果量は小さく再現性に議論がある
- 摂取量・形態(生果・パウダー・ジュース)による差異は今後の研究課題
参考文献:Khalid S et al. (2023). The effects of blueberry on cognitive function and performance in healthy older adults. Nutritional Neuroscience. ※本記事は医療アドバイスではありません。